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一番行かない最上階へ向かうことに

僕は日の夜の寝床を探してその崩れかけた商業ビルに足を踏み入れた。鍵はガスーメーターの裏側に掛けてあった。もうずいぷんと家がない生活が続いていた僕はだいたい不動産屋が置く鍵の場所も知っているのだ。外で僕は眠れない。小さな屋内が理想だ。だから最初はインターネット喫茶で眠っていたが、それにも飽きていた。やはりより孤独な場所がいい。だからその商業ビルに潜り込もうと、鍵を見つけた。けれど鍵穴に鍵を差し込んで
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現代医学の自己反省

肝臓の微細構造に通している電子顕微鏡学者や、肝細胞の分子レベルの反応について詳しい情報をもっている酵素学者が必ずしも優れた肝臓病の専門家ではないし、いわんや信頼できる肝臓病患者の主治医とはいい難いことはいうまでもありません。それよりも見落としてはならないのは、このような性格の医学・医療が医療者と患者との間の人間関係に及ぼす影響です。診察室に一人の患者が現われると、ゆっくりその訴えを聞いたり、顔の表
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1週間の病欠を指示された

1週間の病欠を指示されたU医師は独身寮の万年床に横になって、窓から八ヶ岳の連峰をぼんやりと眺めていた。情けなかった。同期で入った他の3人の研修医たちは元気いっぱいだというのに。医者がダメだとしたらなんでめしを食っていけばいいのだろう、と様々な職種に思いをめぐらせてみたが、どれも無理そうだった。特に、定時に出勤して上役に気を遣うサラリーマンは最も向いていない職業だと思った。例の看護婦が毎日おかゆを作
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地球的にみると少数派の和音

ヨーロッパ民族の素朴な、または力強いメロディは、この和音の縛りのなかで展開する傾向があります。♪「ソミドミソド」とやると、これはアメリカ国歌。「ドドドソ、ミミミド、ドミソーソ……」でアメリカ民謡(愛しのクレメンタイン)「……レソソ、ミドド、レソソ、ミドド」はドイツ民謡(おお、いとしいアウグスティン)です。この感覚は今の日本の子供たちは自然に吸収していますが、明治の頃は違いました。和音を基盤とした「
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標準体重だからと安心できない

「18歳の頃よりは体重が増えた」ことがわかったら、「まだ標準体重よりヤセでいるし、ほんの数kgしか増えていない」などと安心せず、かくれ肥満を疑っていいでしょう。したがって、現在が標準体重でも、決して安心できません。標準体重は、不特定の人をひとくくりにして割り出した、あくまでもめやすに過ぎません。標準体重は、「この体重にならなければ健康ではない」「この体重の範囲内なら太ってよい」という指標ではないの
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