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媒酌人のあいさつの注意点

媒酌人のあいさつでとくに注意するのは新郎側、新婦側のどちらか一方に、内容がかたよらないようにということです。新郎の上役などがたのまれて媒酌人をつとめるときなど、よく知っている新郎についてはくわしく紹介したか、新婦についてはあまり知識がないので、ほんの少ししか触れなかったというような場合がありがちです。そんな不公平にならぬようにあらかじめ双方の事情をよく知っておいて一方だけにかたよらぬように心がけます。某大学の学長が媒酌人をつとめて、新郎新婦の紹介のときに「花婿は。」といったきり、どうしても名前を度忘れして出てこない、しかたがなく隣りの新郎をつっついて「きみ、なんていう名前だったっけ?」とたずねたという話があります。また、「新郎はヒロシくん、新婦はケイコさん」とある媒酌人が紹介したのを聞いていた席の両家の父親か一瞬口をとがらせました。新郎は大、新婦は敬子という名前でしたが、ほんとうの読み方はマサルとタカコだったからです。媒酌人としては、名前とか出身校などの要点をメモしてテーブルの上にのせておくこと、また名前の正しい読み方を本人にきいて確かめておくことぐらいは必ず守るべきでしょう。また、媒酌人は主人側という意識を強く持ちすぎたためか、あいさつの終わりに「本日はせっかくおいでくださいましたのに粗酒粗肴なんのおもてなしもできませんが。」などといいわけをいうのも感心しません。主人側といっても、純粋な主催者とはいえないデリケートな立場であることを考えて、こうした謝辞は、両家代表、新郎新婦のような純粋な主催者のあいさつに譲るのが正しいのです。