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政府が公式に「若年雇用対策」を準備した

労働省(現・厚生労働省)関係の予算は、都道府県にある政府直轄の機関である労働局を通して消化されてきたため、自治体には予算の受け皿が存在しなかったのである。この頃の自治体の話を聞くと、若年雇用については、その実態すら把握できていなかったようである。国にしてみれば、「何でもいいから対策を打って若年雇用の創出を図れ」と自治体に金を配ったことになる。具体的には、「緊急地域雇用創出特別交付金」という形で、自治体の裁量に委ねて若者の雇用創出を図ろうとした。

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こういった予算が人口按分で各自治体に配布されたが、多くの自治体では使いあぐねて、かつて行われていた失業対策的な予算の使い方をしたところも多かった。たとえば、ある県では、「猿を追っ払う」といった事業に若者を使うという事例も見られたほどである。いずれにしても、系統立った若年雇用対策とは程遠いものであった。以上は、若年失業率の急上昇という、経験したことのない事態に対して、政策当局者の間でも、態勢がほとんど整備されていなかったというお粗末な裏事情を物語っている。そんなところにいくら金をつぎ込んだところで、的確な政策対応が出てくるわけがない。鳩首協議した結果、関係省庁がない知恵をしぼり、「若者自立・挑戦プラン」と称する若年雇用対策を立ち上げたというのが政策当局の現実の姿である。その予算措置として、二〇〇四年度五二六億円、〇五年度六七九億円を計上している。内容はともあれ、政府が公式に「若年雇用対策」を準備したのは、〇四年度からということになる。